Tutaの新規事業ブログ

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生成AI 効率化は10倍? 3割?

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生成AIがもたらす「3割の効率化」と「10倍の変革」の境界線

今や、「生成AIが仕事の重要なサポートをしてくれている」と実感している人は少なくないだろう。
私自身、日々の業務でChatGPTやGeminiなどを使い、スピードも精度もかつてより格段に上がったと感じている。

先日、元同僚と久しぶりに会ったときのこと。話題はやはり「生成AIが仕事をどう変えるか」になった。
彼のチームは、誰もが知る有名ブランドのコンシューマー製品を開発している優秀な集団だ。
その彼がチームに「生成AIでどれくらい効率化してる?」と尋ねたところ、返ってきた答えは「3割くらいです」というものだった。

私の実感は「10倍」

一方の私はというと、最近の感覚では「10倍の効果」があるように思っている。
つまり、これまで10人必要だった仕事を、今や私ひとりでこなせてしまう。
なぜ、同じ“生成AI”を使っているのに、ここまで違うのか?

理由を考えていくと、どうもAIの「補う部分」と「伸ばす部分」の違いではないかと思い至った。

専門家チームではAIは“アシスタント”

その開発チームは、日本屈指のトップエンジニアがそろっている。
課題が与えられれば、やるべきこと、進め方、リスクの見積もりまで瞬時に頭に浮かぶような人たちだ。
このレベルになると、生成AIは“少しの手伝い”しかできない。
人間の能力が「100」だとすれば、AIが付け足せるのは「+30」程度、つまり1.3倍だ。

一方で私は“足りない部分”を埋めてもらっている

私は新規事業の企画と開発を本業にしているが、法人設立、経理、マーケティング、営業まで、あらゆる分野を横断する必要がある。
ほとんど経験したことのないことばかり。だが、不得意分野こそAIが強い。
私の能力が「5」くらいしかない領域でも、ChatGPTに聞けば「60点」レベルの答えがすぐ出る。

それは、AIが膨大な「既知の知識」を高速で再構成してくれるからだ。
税申告の手順、広告キャンペーンの作り方、経理業務 ――こうした“既に確立されたルール”には、AIは抜群に強い。

どちらが正しい使い方なのか?

結論から言えば、「どちらも正しい」。
専門家は専門を深掘りし、AIが学ぶ“新しいデータ”を生み出していく。
一方で、私のような立場は、AIを使って自分の手を伸ばし、未知の領域を素早くカバーしていく。
この関係性は、早稲田大学の入山章栄先生が提唱する「両利きの経営」によく似ている。

つまり、深化(Exploitation)と探索(Exploration)の両方を持つことが、これからの時代の鍵なのだ。
企業だけでなく個人にも同じことが言える。
専門性を究めるほど、それが陳腐化したときのリスクも増える。そんなときに横展開、つまり“両利き”のスキルが真価を発揮する。

「両利きの個人」であるために

生成AIは、専門家には高度な補助輪に、新規エリアの挑戦者には最強の飛び道具になる。
どちらも間違いではない。
ただ、一つ確かなのは、生成AIの時代になり、人の選択肢が飛躍的に伸びたということだ。

あなたは、両利きのチャレンジをしているだろうか?
AIをどんな方向で使えば、自分の可能性を広げられるか。
その問いかけこそ、令和の「知の冒険」のはじまりかもしれない。

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生成AIによる作業時間の短縮効果は「3~4割」が最多の回答に─ARI調査


知の探索・知の深化を理解し、「両利きの経営」を実現せよ

Author: Tuta | Published on: 2025年10月21日

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